2014年2月3日月曜日

第10回 江戸まち歩き ~小石川七福神巡り~

1月26日(日)に『第10回 江戸まち歩き』を実施いたしました。
今回は、小石川七福神をメイン巡るに茗荷谷から小石川にかけてのコースです。

茗荷谷駅(東京メトロ)から散策をスタート。
改札を出て、左手の細い路地を約3分ほど歩いていくと
「林泉寺(りんせんじ)」があります。

 
ここは、「縛られ地蔵」で有名なお寺で
江戸時代より、人々が願をかけながらお地蔵さんを縄で縛り
その願いが叶うと、その縄をほどくという信仰があります。
 
お地蔵様に縄をかけるガイドの立山さん
 
 境内には江戸時代の年号が刻まれた多数の石仏がありました。
 
坂をさらに下っていくと右手には拓殖大学の東門が
左手には恵比寿様を祀った「深光寺(じんこうじ)」があります。
 
本堂横に祀られている恵比寿様。
 
ここには、「南総里見八犬伝」で有名な江戸時代の作家
滝沢馬琴のお墓(文京区指定史跡)があります。
お墓の台石には、馬琴の蔵書印とされる模様が刻まれています。
 

境内の紅梅の花がほころび始めて、良い香りを漂わせていました。
 
舗道から境内への途中の坂の斜面には
無数の古い石仏が並んでいました。
 
さらに坂を下ると「藤坂」と「藤寺」があります。
ここは三代将軍家光が、鷹狩の際にこのお寺に立ち寄られ
藤の花が見事だったことだから「藤寺」と呼ばれるようになったそうです。
その名の通り、境内には立派な藤棚があり、5月頃にまた訪れてみたくなりました。
 
 
傾斜のきつい藤坂を上がって春日通りに出ると、通り沿いに
弁財天を祀った「徳雲寺(とくうんじ)」があります。
 
 
 
こちらの弁財天は「男弁財天」と呼ばれ
体が蛇で顔が翁という珍しいお姿なのだそうなのですが
残念ながらお堂の扉が閉じられており、中を拝観することはできませんでした。
 
文京区観光協会発行の
「小石川七福神巡りMAP」より
 
春日通りを横断し、桜並木で有名な播磨坂をしばらく行くと
ふたたび弁財天(女)があります。
ここはもともと次に訪れる「宋慶寺」の境内で
極楽水(ごくらくみず)と呼ばれる湧水があったそうですが
現在は残念ながら枯れてしまっています。
 
大きなマンションの敷地の片隅にひっそりと祀られています。
 
 
次は、寿老人が祀られている「宋慶寺(そうけいじ)」です。
徳川家康の生母 於大の方の葬儀がこのお寺で行われ
後には側室の茶阿局の隠居寺となったそうで、大きな三つ葉葵のご紋が見られます。


 
閑静な住宅街をしばらく歩いていくと、布袋様を祀った「真珠院」があります。
こちらのお寺は、前出の於大の方の甥にあたる
初代松本藩主の水野忠清を開祖とし、水野家の立派なお墓も見られます。
 
本堂の裏手にある墓所の一角に大きな布袋様がにっこりと立っていらっしゃいました。
 
 
真珠院の正面、道を挟んだ反対側には、徳川家の菩提寺 伝通院があります。
山門を目指して塀伝いに足をすすめると
その途中に新選組の前身 浪士組結成の地・処静院(しょじょういん)跡の看板がありました。
 
 
伝通院には、於大の方をはじめとする徳川家ゆかりの方々お墓や
有名作家のお墓がありますが、それらのお参りは次回のお楽しみとし
山門を横目に見ながら、大黒天を祀る「福聚院」を目指します。
 
 
福聚院の境内には幼稚園が併設されているため
平日は子供たちが元気よく遊びまわっていて、入ることができませんが
この日は日曜日なので、中まで入ってお参りすることができました。
 

大黒天はもともとは武神だそうで、
本堂の中には、鎌倉時代に作られたという勇ましい姿をされた
大黒天(文京区有形文化財)がいらっしゃいます。
 
境内に一角には、おなじみのお姿の大黒天もいらっしゃいました。
その隣には、お参りすると咳がとまると言われる「せきどめ地蔵」が。
 
ふたたび伝通院の山門前を通って、善光寺坂を下り
毘沙門天を祀る「源覚寺(げんかくじ」を目指します。
 
「源覚寺」の本堂には閻魔様が祀られており
別名「こんにゃくえんま」と呼ばれています。
江戸時代に眼病を患った老婆が、閻魔様を21日間お参りしたところ眼病が治り
そのお礼に老婆が好物のこんにゃくを閻魔様にお供えしたのが由来だそうです。
江戸時代から毎月16日に縁日が立つなど庶民に親しまれ
にぎわっていたこのお寺では、現在でも1月と7月に特別縁日が行われます。
 
賽銭箱の横に、沢山のこんにゃくが積まれていました。
 
本堂右手に、毘沙門天が祀られています。
 
 
さらに奥には、歯痛を治すといわれる「塩地蔵」が・・・。
 
これで、七福神も残すところ、福禄寿のみとなりましたが
その前にシビックセンターに立ち寄って
25階の展望ラウンジからこれまで辿った街並みを眺めました。
 
皆で、今歩いてきたコースを確認。
 
展望ラウンジの反対側にまわると、スカイツリーが見えました!
 
 
そしていよいよ福禄寿を目指します。
最後のスポットは、なんと東京ドームシティの敷地内にあります。
もともとは、小石川後楽園の中にあったのですが
同園がお正月に閉まってしまうことから、現在の場所に再祀されたそうです。

 
 
「コロッコ」というトロッコが走るアトラクションの横に
福禄寿様がひっそりといらっしゃいました。
 

子供たちの歓声を聞きながらの最後のお参り
 
 
ドームシティを出て、水道橋を渡れば庭のホテルはすぐそこです。
約2時間の散策の締めは、ホテル内のレストラングリル&バー「流(りゅう)」にて
ランチをお楽しみいただきました。